kabuscope のしくみ
ふつうの株情報サイトは「今日の値上がり率ランキング」のように、株価の動きを見せます。kabuscope は株価のチャートを見せません。かわりに、決算の数字が良い方向に変わった会社を見つけて、その理由を説明します。
1集めるデータ
上場企業が発表する決算短信と業績予想の修正を、TDnet(東京証券取引所の適時開示サービス)から毎日集めています。数字は決算短信に付いている XBRL(機械で読める形式)から読み取ります。
2検出のルール(v0.1)
次の理由ごとに重みを付け、合計が 4 以上の会社を「検出」としています。売上が5億円未満の小さな決算は、率が大きく振れるので外しています。
| 理由 | 条件 | 重み |
|---|---|---|
| 利益率が改善 | 増収で、営業利益率が前年同期より2ポイント以上上がった | +2(5ポイント以上なら+3) |
| 利益が売上より大きく伸びた | 売上が5%以上増え、営業利益が30%以上増えた | +2 |
| 赤字から黒字に転換 | 前年同期は営業赤字で、今回は営業利益率3%以上の黒字 | +2 |
| 会社予想に対して進みが速い | 通期予想に対する営業利益の達成率が、前年の同じ時期より15ポイント以上高い(予想は据え置き) | +2 |
| 通期予想を上方修正 | 通期の営業利益予想を10%以上引き上げた(中間期だけの修正は+2) | +3 |
| 来期も大きな増益を予想 | 本決算で、来期の営業利益を20%以上の増益と予想 | +1 |
| 売上は減少 | 売上が前年同期より減った | −1 |
| 来期は減益予想 | 本決算で、来期の営業利益を減益と予想 | −1 |
| 予想を下方修正 | 営業利益予想を5%以上引き下げた | −3 |
3市場はすでに気づいていないか
良い決算でも、発表の直後に株価が大きく上がっていれば、多くの投資家がすでに気づいていると考えられます。そこで、発表直後の取引日の株価の動きを、市場全体(TOPIX)と比べています。
| 表示 | 発表直後の取引日の、TOPIX との差 |
|---|---|
| 大きく反応した | +10%以上 |
| ある程度反応した | +3%〜+10% |
| 反応は小さい | −3%〜+3% |
| 下がった | −3%以下 |
見方:「反応は小さい」は、良い数字のわりに株価がまだあまり動いていない会社で、このサイトがいちばん見てほしいものです。「大きく反応」は市場がもう気づいている会社で、あとから追いかけると高いところで買うことになりやすい状態です。「下がった」は、市場が数字以外の点を気にしたのかもしれません。
あわせて、発表前の約1か月の動き(発表前から期待されていたか)、発表後これまでの動き、発表直後の売買の量(出来高)も示します。東証の取引は15:30までなので、15:30以降の発表は翌取引日、それより前の発表は当日の動きを見ます。株価の反応だけで市場の気づきを決めることはできないので、目安として出しています。株価は Yahoo Finance(分割調整後の終値)、TOPIX は連動ETF(1306)で代用しています。
4ここに載った時点で、もう手遅れでは?
そうとは限りません。良い決算が出ると株価はすぐに動きますが、一度で上がりきらず、その後数週間〜数か月かけてじわじわ同じ方向に動き続けることがあると知られています(「決算発表後のドリフト」と呼ばれます)。とくに、アナリストや大きな投資家があまり見ていない会社や、売上はそこそこなのに利益率が上がった・会社の予想に比べて進みが速い、といった目立たない変化で起きやすいとされています。
kabuscope は、この「まだ動ききっていないかもしれない」部分を探すためのものです。ただし、すでに上がりきった会社も混ざるので、3 の「発表後の株価」を見て分けています。この考え方が本当に当たっているかは、次の成績の記録で確かめます。
5成績を記録して、ルールを直していく
このサイトでいちばん大事にしているのは、説明文よりも検出した会社がその後どうなったかの記録です。検出した日時はあとから書き換えず、1週間・1か月・3か月・6か月・1年後の株価を、市場全体(TOPIX)と比べて記録します。サイトを見た人が買えるのは早くても発表の翌取引日なので、その日の終値を起点にしています。
うまくいった例だけでなく、外れた例も同じように残します。どの条件・どの反応のときに本当に効いていたのかを確かめて、ルールを直していきます。記録は 2026-10-14 に始めました。検出後の成績で、すべての記録を見られます。
6まだできていないこと
- アナリスト予想(市場の予想)との比較
- 同じ条件で検出した会社の、長い期間(3か月〜1年)の成績(日にちがたつと順に埋まります)
7ご注意
kabuscope は、公開された資料の数字を決まったルールで判定し、その内容を説明するものです。特定の銘柄の売買をすすめるものではなく、将来の株価を予想するものでもありません。説明文は AI が会社の資料をもとに作っており、誤りを含むことがあります。